赤ちゃんの遠視

生後(せいご)まもない赤ちゃん(あかちゃん)は、ほぼ遠視(えんし)のため、物(もの)を近く(ちかく)で見せ(みせ)ても焦点(しょうてん)をうまく合わせる(あわせる)ことが出来(でき)ません。赤ちゃん(あかちゃん)の眼球(がんきゅう)は、少し(すこし)小さい(ちいさい)ということ以外(いがい)、ほとんど成人(せいじん)と同じ(おなじ)位(くらい)完成(かんせい)しています。脳(のう)へ網膜(もうまく)からの信号(しんごう)を伝え(つたえ)て映像(えいぞう)にするという仕組み(しくみ)が育っ(そだっ)ていないからです。赤ちゃん(あかちゃん)の眼(め)が見える(みえる)様(よう)になる仕組み(しくみ)は、実際(じっさい)物(ぶつ)を見(み)て脳(のう)へ網膜(もうまく)からの刺激(しげき)が加わる(くわわる)ことにより成長(せいちょう)します。それは、生後(せいご)3歳(さい)前(まえ)位(くらい)までに急速(きゅうそく)に成長(せいちょう)します。なにか原因(げんいん)があり、それまで視力(しりょく)の発育(はついく)がない場合(ばあい)、その後(そのご)治療(ちりょう)したとしても、あまり良い(よい)視力(しりょく)は育ち(そだち)ません。目(め)が遠視(えんし)の赤ちゃん(あかちゃん)だと、弱視(じゃくし)になりやすいと言わ(といわ)れています。それは、遠視(えんし)の眼(め)は網膜(もうまく)の後ろ(うしろ)にピントが合う(あう)ため、酷く(むごく)なると近く(ちかく)も遠く(とおく)も良く(よく)見え(みえ)なくなります。そのことから、その眼(め)を使わ(つかわ)なくなり、機能(きのう)が成長(せいちょう)しないのです。近く(ちかく)は良く(よく)見え(みえ)ているのですが遠く(とおく)が見にくい(みにくい)のが近視(きんし)です。物(もの)の輪郭(りんかく)がぼやけて見え(みえ)、二重(にじゅう)になって見える(みえる)のが乱視(らんし)です。どの症状(しょうじょう)もメガネでの矯正(きょうせい)をします。ただ、近視(きんし)の場合(ばあい)近く(ちかく)の物(もの)には焦点(しょうてん)が合う(あう)ため、視力(しりょく)が発達(はったつ)するのには悪い(わるい)影響(えいきょう)を及ぼさ(およぼさ)ないといわれていて、生活(せいかつ)において支障(ししょう)がない限り(かぎり)は眼鏡(めがね)をかけている必要(ひつよう)はありません。予防(よぼう)として、ゲームをするときや、テレビを見る(みる)ときは画面(がめん)から出来る(できる)だけ離れ(はなれ)て電気(でんき)を光(ひかり)の十分(じゅうぶん)ある明るい(あかるい)部屋(へや)でおこないましょう。ときどき遠く(とおく)の緑(みどり)や山(やま)などの景色(けしき)を見る(みる)のもよいでしょう。乱視(らんし)や遠視(えんし)は放っておく(ほうっておく)と、斜視(しゃし)や弱視(じゃくし)の原因(げんいん)にもなりますので早め(はやめ)の矯正(きょうせい)を要(よう)します。

遠視

生後まもない赤ちゃんは、ほぼ遠視のため、物を近くで見せても焦点をうまく合わせることが出来ません。

遠視