遠視(えんし)とは網膜(もうまく)を通り越し(とおりこし)ピントを結ん(むすん)でしまう状態(じょうたい)です。遠視(えんし)は遠く(とおく)の物(もの)が良く(よく)見え(みえ)て、近く(ちかく)の物(もの)がぼやけて見える(みえる)というのは間違い(まちがい)です。遠視(えんし)の眼(め)は遠く(とおく)の物(もの)も近く(ちかく)の物(もの)もぼやけて見え(みえ)てしまうのです。5メートル以上(いじょう)も遠く(とおく)の物(もの)を見ている(みている)とき、私たち(わたしたち)の目(め)は水晶体(すいしょうたい)の厚さ(あつさ)を調整(ちょうせい)せずに見てい(みてい)ますが、このとき遠視(えんし)の眼(め)は網膜(もうまく)の後ろ(うしろ)にピントが合っ(あっ)てしまうので遠く(とおく)がぼやけて見え(みえ)、近く(ちかく)はもっとぼやけて見え(みえ)てしまいます。遠視(えんし)が弱い(よわい)場合(ばあい)は水晶体(すいしょうたい)を膨らませる(ふくらませる)調整(ちょうせい)を使っ(つかっ)てピントを合わせる(あわせる)ことが出来る(できる)ので遠く(とおく)がよく見え(みえ)ます。しかし、近く(ちかく)にピントを合わせる(あわせる)ためには遠く(とおく)の物(もの)を見る(みる)ときよりも、さらに水晶体(すいしょうたい)を膨らませ(ふくらませ)なければいけないので、近く(ちかく)は見え(みえ)づらくなってしまいます。このように遠視(えんし)の眼(め)はいつでも「毛様体筋(もうようたいきん)」を緊張(きんちょう)させているので、「毛様体筋(もうようたいきん)」にかかるストレスが多く(おおく)なります。軽い(かるい)遠視(えんし)の場合(ばあい)でもやがては調整(ちょうせい)がうまくいかなくなりどんどん進行(しんこう)します、近く(ちかく)の物(もの)も遠く(とおく)の物(もの)も見え(みえ)にくくなります。網膜(もうまく)の後ろ(うしろ)でピントがあってしまう理由(りゆう)は2つ。1つは水晶体(すいしょうたい)の屈折(くっせつ)力(りょく)が弱い(よわい)ため、これを屈折(くっせつ)性(せい)遠視(えんし)といいます。もう1つは近視(きんし)とは逆(ぎゃく)に眼(め)軸(じく)が短い(みじかい)からです。屈折(くっせつ)力(りょく)が普通(ふつう)の場合(ばあい)でも角膜(かくまく)〜網膜(もうまく)までの長さ(ながさ)が短い(みじかい)ので、ピントが網膜(もうまく)の後ろ(うしろ)に合っ(あっ)てしまう軸(じく)性(せい)遠視(えんし)という先天的(せんてんてき)なもの、遠視(えんし)はこの場合(ばあい)がほとんどです。強い(つよい)遠視(えんし)の場合(ばあい)遠く(どおく)の物(もの)も近く(ちかく)の物(もの)も見え(みえ)にくい為(ため)、それが小さい(ちいさい)子供(こども)なら、網膜(もうまく)にきちんとピントが合う(あう)というのがどういう物(もの)なのかを知ら(しら)ずに成長(せいちょう)してしまい、脳(のう)へちゃんとした映像(えいぞう)が送ら(おくら)れずに、映像(えいぞう)の分析(ぶんせき)をしてくれる脳(のう)のはたらきが育ち(そだち)にくくなる場合(ばあい)があるのです。
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